少女達の唄
退廃的幻想童話
「･･････彼女が手にした絵本、それはパンドラの匣」
暖かい光が私をやさしく包む
貴方のひざの上、少しまどろむ
貴方から手渡された絵本は私を退廃的な世界へ導く
絵本を開けばそれはパンドラの匣
歪んだ幸福が飛び出してくる
堕落が手招く、狂気を湛えた笑顔で
破滅が手招く、狂気を湛えた瞳で
酸で融けた世界で紅が瞳に焼きつく
塩基性の触感が私を包むの
堕ちていく、退廃へ
闇の底には花園が
境界を越えた先の美しい世界が私に微笑む
世界の闇に消された、社会の隅に圧された、境界を超えた先の愛の幻想
貴方の物語は陶酔にまみれている
愛に溺れることで柱を打ち立てる
貴方は愛されたことはないの？
愛された気がしただけ？
愛したことはないの？
それは叶わない夢？
貴方のお膝の上でお唄を歌えばいいの？
貴方はそれで満足？
ソレナラワタシハウタウワ
貴方が描く世界で私は唄を歌う
一緒に夢を見ましょう
今はそれでいい
堕ちていく、退廃へ
闇の底には花園が
境界を越えた先の美しい世界で貴方が微笑む
私も微笑む
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幸福論
「全てが歪んでいる世界で少女は微笑む」
全ての人が歪んでみえる
ワタシがワタシに囁く
妬み、憎しみ、恨み、悲しみ
世界がワタシを消していく
飛び交う言葉は多層構造
甘い囁きは歪んだ欲望
形は崩れて色あせてゆく醜く歪んだ世界
大地は腐って足場は消えて闇の底へと私は落ちていく
この手をつかんで
全ての物が醜く見える
全ての音が不快なの
解剖図様に憎悪が蠢く
世界が軋む音がする
全ての人が恋愛遊戯で慰めあって死に向かっていくの
全ては雑音で真実は無い
脳に写し出される虚構
薄膜を剥いで現実を見せて
明るい光を私に教えてよ
救いの光を
この手を握れる？
抱きしめられる？
醜く歪んだ私
堕ちるなら共に闇の底まで貴方はこの幸せに耐えられるの？
貴方と一緒に、全てが美しい世界へ
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Religion Love
「届かない人を愛することは、宗教に似ている」
進みたい、進めない
涙を流し甘い想い出抱きしめながら夜へと迷う
変わりたい、変われない
闇に叫んでも心の奥に絡み付いてる貴方への思いは消せない
貴方の瞳、空虚に揺れて心の影を描き出す
私の心、貴方に惹かれ心の色を染めていく
貴方の心には届かないことは頭も心でもわかってる
無償の奉仕も愛の言葉さえ届いてくれなくて溺れてく
愛しても、尽くしても
貴方の中に私の姿、私の言葉、何も刻めず
傷跡を舐めても消してあげられない
貴方のために何も出来ない
貴方の闇を埋められない
貴方の言葉、全て信じて私の生きる理由に
私の中に理想の貴方、追憶抱いて暖まる
冷たい檻の中、貴方の言葉を集めて生きさせて、幻影でも
幻想の世界なら貴方と二人で溺れて生きられる、壊れてく
現実を壊したい
全ていらない
貴方の笑顔、貴方の香り、貴方が欲しい
それだけが真実
だけど貴方は私の愛を望んでいない
私は闇に消えていく
進みたい、進めない
涙を流し甘い想い出抱きしめながら夜へと迷う
変わりたい、変われない
闇に叫んでも心の奥に絡み付いてる貴方への愛
無くしたい、無くさなきゃ
空白になって前に向かって歩き始めて何か変われる
輝く明日を望むことさえ許されないの?
許して欲しい
それでも私は生かされる
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百合の寝台
「誰も触れることができない世界で、少女が微笑む」
汚らわしい男より美しい乙女と愛し合いたい
衝動は止まらない
手をつないで歩いていく
寝台へ
禁断の扉の鍵を開けて快楽の階段を降りていくの
乙女同士の接吻
甘い雫が滴る
燃える炎
熱い吐息に震える
堕ちていく快楽
咲き乱れる
淫らな性的倒錯の世界へようこそ
闇が照らす檻で美しく紡ぐ愛の旋律
乱れた呼吸は楽園へ導く闇の旋律
甘い香りの先
濡れた宝石
蜜の井戸の中に溺れていくの
絡んだ指を解いて熱い鼓動を感じる
時を刻む
滑石のような肌の先に魂を求め合う
蜜が満ちる
私の歪な背徳の世界へようこそ
私たちに何を望む
私に貴方は届かない
貴方にはこの世界への鍵は無い
濡れる身体の内側
指で舌で感じたい
溺れていく
奪い奪われて咲く百合の花は美しい
満たされてく
性的倒錯の世界へようこそ
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ユガンダオモイ
「歪むほど強い想いを抱いて、少女は微笑む」
歪むユガム貴方への愛
夢想依存ココロ壊れる
ココロの奥にある貴方を想う気持ち
独占してしまいたい
貴方以外はいらない
貴方へ溢れる想いは私のココロを食い破る
歪んだ想いと私を貴方の手で消して
貴方を想うと闇が私を囲む
壊してしまいたい
私を貴方を全てを
ココロが割れる音がして私の形が壊れてく
痛む胸を引き裂いてよ
闇に耐えられない
私に触って抱きしめて壊して
１を奪って？
１０も１００も奪うよ
私を止めてよ！
気が狂いそう
貴方へ溢れる想いで世界の形が歪んでく
私を愛して欲しいよ
光の中で生きたい
歪むユガム私の世界
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闇の底
「全てが黒で塗りつぶされた闇の底で、少女は唄う」
瞼を開けば偽善と悪意が笑ってる
瞼を閉じても憎悪と狂気が溢れ出す
雁字搦めの呪いと倫理
凍てつく太陽
耐えられない
この世界に幸福は闇の底にあるのよ
全ての穢れが落ちた黒に貴方と共になりたいの
心の中に闇を持つもの同士は惹かれあう
闇を闇で埋めてゆく不毛な行為が私の真実
光の世界の幸福など私たちには害悪なの
黒に染まれば他の色で染めることは出来ないの
一つの真実抱き続け二人で求め合い生きたいの
壊れているのは世界？
それとも私たちなの？
この愛は摂理を侵す
二人以外の全てを捨てて抱き合いながら闇の底へ
美しく咲き誇る黒い花が私たちを祝福する
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ワルプルギスの夜
「不幸が幸福を凌駕する夜、少女の指揮で敗者達が唄う」
残酷な鎖で縛られてる奪われるだけの弱い貴方
神に愛されてる嫌な奴らは初めから幸福、与えられてる
何もない貴方は何も手に入れられない
奴らに無を教えたい私は貴方の味方よ
不幸が幸福を凌駕するこの夜
宵闇の庭から光を喰らい尽くす
幸福と不幸を足し合わせてゼロになると話す愛された人
愛されない貴方、正しくない貴方
憎まれている貴方、私は貴方の味方よ
退廃が進歩を打ち砕くこの夜
高尚な奴らを堕落が喰らい尽くす
愛されていない、正しくない、堕落した、退廃的で、努力ができない、落ちこぼれの！
不幸な貴方に惚れたから
愛されてる、正しくて、模範的で、進歩する、努力ができる、幸せな奴を！
跪かせるの
不幸なままで
幸せな奴らに少しだけこの気持ち
分けてあげたいだけ
二人の黒い祈り
貴方と一緒なら少しは救われる？
暗闇の世界で不幸を抱きしめよう
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Skeptics
「全てを疑う少女は結晶ではなくガラスの心を持つ」
この世界に現実は唯一つしかないのに誰かの心を通して私の脳へ送られる
作為的に曲げられた異物は誰かの感情
全てのものを疑って自分で組み立てろ
貴方が見てるこれは現実よ
私が見てるこれも現実よ
心を通せばほら別物よ
恣意的に見たい物だけになる
貴方はそれを信じるの？
守銭奴達のラブソング
オナニーのための自然保護
人種差別の二酸化炭素
貴方はそれを信じるの？
商売宗教システム
正当化された差別利権
金が作り上げた歴史
貴方が見てるこれは現実よ
私が見てるこれも現実よ
疑わなければほら現実が
貴方の手の中から逃げてくよ
逃げたらだめだよ？
私の瞳をまっすぐみつめて私を疑え
盲目的に何かを信じられたら幸福なんてすぐそこに
神を信じて委ねて笑顔で戦場へ
笑みを浮かべて黄昏へ
疑うことで私が不幸になるなら私はそれでいいのよ
全てを疑い生きてく
猜疑心が友達
それが私の生き方よ
（……でも）
信じさせてくれる？
貴方ぐらいは
疑ってばかりちょっと疲れちゃう
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破滅を唄う少女
「彼女以外の全て破滅していく世界で、少女は笑みを浮かべ高らかに唄う」
地球の裏側の子供が空腹で死んでく
それを見て私は微笑んだ
テレビで垂れ流されている世界中の不幸は人間の幸せ
見ているだけで
破滅を唄うの
不幸を唄うの
見たいの
血を流し苦しみ死んでいく姿を
誰も皆孤独でそれを望む
殺人、大災害、戦争、核兵器
誰もが安全圏の中でそれを見たいの
破滅を唄うの
不幸を唄うの
殺意を唄うの
貴方も望んでいるんでしょ？
憎悪-Hate-
絶望-despair-
嫉妬-envy-
狂気-insanity-
悲観-pessimism-
苦悩-agony-
不幸-unhappiness-
破滅-ruin-
世界が私を憎んでいるから
破滅を唄うの
不幸を唄うの
許して？
憎悪-Hate-
絶望-despair-
嫉妬-envy-
狂気-insanity-
悲観-pessimism-
苦悩-agony-
不幸-unhappiness-
破滅-ruin-
こんな世界でも幸せになりたい
井戸に落ちる子供を助ける人の善を否定はできないけど
誰もが届かない人の不幸を祈ってる
安全圏から
私を見ないで
抱きしめないでよ
貴方も同類
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淫夢
「宗教から消され、悪魔にされた性欲の世界を少女は唄う」
性の衝動を糧に夜に生きる
人を家畜の様に食らい尽くす
宵闇の髪は黒く雪の肌は滑らかで
水晶の瞳、紅い唇、起伏の無い、理想の身体
貴方の思い描く理想
生命と引き換えに美しく淫らな夢を見せてあげる
その先に貴方へ
昏き死を
熱く滾る衝動を抱いて果てろ
その衝動は私の魔力となる
踊れ！踊れ！踊れ！幻影と共に
何も掴めず枯れて死体が残る
貴方の高次元性愛が私の食べ物
美味しい高次元性愛を私に頂戴
至高の愛の夢を貴方に見せてあげる
夢は忘れられないのよ？
死へ至る偏執狂
味わいなさい！
いつまでも抜け出せない淫夢の中で精を絞りとられやがて死に至る
貴方の魂を貪る
最期に美しい夢を見られて幸せね
快楽に包まれて焔は消えていく
消えゆくその時に一際輝く
ワタシハ
命の焔を味わい満たされる
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血の契約
「社会からはじき出された少女、死を望む青年。二人は出会ってしまった」
火刑に処される同胞の涙は愚民を満たしてく
神を恐れぬと傀儡子が光を掲げて闇を消す
朝と夜が在り儘、光と闇がある
理を知らずに闇を貪る
闇から光へ復讐の刻は来た
闇を恐れぬ愚民よ
夜を翔けて狩りがはじまる
その手で摂理を変えれると思うな
均整がとれた美しい世界を
この手で摂理を再びこの惑星に
悪魔の娘と誰からも疎まれた私は闇に住む
私に近づく人はみな己の欲望満たすため
朝と夜が在り儘、光と闇がある
貴方の眼は水鏡、全てを溶かす
何を知りたいの？心に何を刻む？
何故私の前に立つ？
誰のためでもなく
恐れも知らず
私を見つめて闇に抱かれていく
失われる生命の焔
消えて行く前に契約を迫った
闇に抱かれ目を覚ました
美しいキミを見てその姿に恋をした
契約を受け入れた
何も
無かった僕には
空虚が
知識で
満たされるのみ
生きる意味を持てずに死に憧れてた僕を生かした
ダカラ･･････
キミを護る盾になろう
キミの敵を断つ刃になろう
盲目の愛でもいい
キミが魔女として忌み嫌われても
魔王として恐れられていても
僕は美しいキミを愛してる
闇から光へ復讐の刻は来た
我が刃で宵闇へ
愛するキミのために、剣を振るおう！
夜を翔けて狩りがはじまる
その手で摂理を変えれると思うな
均整がとれた美しい世界を
私と貴方で再びこの惑星に
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ウタワセテ
「唄うことしか出来ないVOCALOID。彼女は何を想い唄うのだろうか」
貴方の指で文字を打ち込み音程与えて
この私歌を歌う
貴方の心、音を与えて誰かに飛ばして
何を望む？ 自己満足？
他人の心、理解不能
貴方の心、ミスリード
言葉さえ正確に感情を伝えられない
それなのに雑音に感情を紛れ込ませて
何を望む？
心に溜まる想いデフラグ、歌を与えて
何を望む？ 自己満足？
貴方の心、貴方しか
解らないのに何が欲しい？
妄想と幻想を見ず知らずの他人に押し付け
そんなことしたところで感情を共有できない
何を望む？
ウタワセテ･･････
歌詞が欲しい意味を与えて
ウタイタイ
ウタワセテ
貴方だって必要なんでしょ？
届かなくても伝わらなくても変えられなくてもこれしかできない
ウタイタイ
ウタワセテ
人間のかわりになれなくても歌って貴方に捧げたい
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少女達の唄
「愛を唄う。それが彼女の存在意義」
ありがとう
面白いお話だった
誰にも認められなくても
私は
貴方のお話が聞けて
心の中を覗き込めた
間違いなど無い
光はそこにある
歪んでいても
溺れていても
憎まれていても
愛は消せない
幻想の中でも
現実の中でも
少女達の愛を歌う
暖かい光が私をやさしく包む
貴方のひざの上、お唄を歌うの
愛を歌うのが私の一つの幸せ
貴方のひざの上、少女達の愛を歌うの
貴方の心と
……歌うの
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